将棋の時間。

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銀多伝の構えはできたけれど

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棋風天野宗歩の激指四段との対局。上手の手はいままで*1とは違い、普通に6二銀と上がった。二枚落ち定跡と同じ流れで下手4五歩まで進める、

似て非なるものは難しく。双方のバランスは当然下手の方が香車二枚優勢にはなっているのだが、二枚落ち定跡では見たことのない形になって、何も見えない状況になり、途中から目をつぶってきるのも同様としか思えない手を指し始める下手。

上図も銀が2四まで出てくるような状況なんか二枚落ちの本にはない。下手が2筋の歩を受けないとこういう目にあうという形で、下手勝勢が下手優勢に下がるのはこの図からの下手の一手。

上手の4六歩が見えているので、あせって5四銀。

あせってなどという言い訳は通用しない。先も読めないのにただ前に駒を出しただけという手。これじゃあ勝てない。

以下の2手が見えてこなければいけなかった。

  1. 3六歩。銀を追い返す。もちろんすぐには引き上げてはくれないが、結局は2四に戻ることになる。というのが検討モードでの激指の読み。
  2. 4六歩。敵の打ちたいところへ打て、という手。検討モードでは次善手だったが、なるほどと思った。

焦ったままに粘ることもできず69手で下手投了。

*1:いままでずっと6二玉で、とにかく玉を端まで持ってゆく指し方だった。